むし歯の予防の方法とは?
- 2021年11月26日
- 一般歯科
こんにちは。
前回まで「キシリトール」のお話しをしましたが、今回は「フッ素」についてお話しをしたいと思います。
今では「歯磨剤(歯磨き粉)」に「フッ素成分」が配合されており、「フッ素」という言葉をよく耳にしますね。
フッ化物配合歯磨剤(フッ素入り歯磨き粉)は、家庭や職場でのセルフケアによるむし歯の予防手段として、欧米では 1970年代から80年代にかけて急速に広がり、子供のむし歯がとても減少しました。
その結果、歯磨剤に対する考え方も、
これまでの「歯みがきの補助剤」から、未成熟な歯に使用する「積極的な予防剤」へと変わってきています。
欧米各国におけるフッ化物配合歯磨剤の市場占有率(シェア)は、1990年代で90%以上で、それらの国々でのむし歯の減少の効果は極めて高いといえます。
一方、わが国では、1980年代中ごろには市場占有率が10%と低かったですが、後半にかけては 30%を越すまでに増え、2010年には90%に上昇し、2015年に91%になりました。
それでけ「フッ素」の効果、重要性が明らかになったためですね。
むし歯予防のためのフッ化物の応用は、
①全身応用:水道水や食品への添加、サプリメントの摂取 など
②局所応用:歯科診療所でのフッ化物歯面塗布、家庭でのフッ化物配合歯磨剤の使用、学校におけるフッ化物洗口 など
いずれの方法も臨床的に大きな予防効果をあげています。
さあ、皆さん「フッ化物配合歯磨剤」で毎日歯を磨きましょう。
「皆さん、毎日歯にいいことしてますか?」
上野貴士