インプラントとは?
- 2024年8月24日
- 口腔外科
インプラント(歯科インプラント)は、歯を失った場所に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯(クラウン)を取り付ける治療法です。
以下にインプラントについての基本的な情報をまとめます。
1. インプラントの構造
- インプラント体: チタンやジルコニアで作られた人工歯根で、顎の骨に埋め込まれます。これがしっかりと骨と結合することで、安定した基盤となります。
- アバットメント: インプラント体とクラウンを接続する中間部分です。
- クラウン: 目に見える部分で、自然な歯と見た目や機能が似ている人工の歯です。
2. 治療の流れ
- 診察と計画: 初診では、レントゲンやCTスキャンを使って顎骨の状態を確認し、治療計画を立てます。骨の厚みや密度によっては、骨移植や骨造成が必要な場合もあります。
- インプラントの埋入: インプラント体を顎骨に埋め込む手術を行います。通常、局所麻酔で行われ、数時間で終了します。
- オステオインテグレーション(骨結合): インプラントが骨と結合するまで、数ヶ月(約2〜3ケ月)待ちます。このプロセスが成功することで、インプラントがしっかりと固定され、安定します。
- アバットメントとクラウンの取り付け: 骨とインプラントが結合した後、アバットメントを取り付け、その上にクラウンを装着します。
3. メリットとデメリット
- メリット:
- 自然な見た目と噛む力を持つ。
- 隣接する健康な歯を削る必要がない。
- 顎骨の維持に役立ち、顔の輪郭が崩れにくい。
- デメリット:
- 治療期間が長い(数ヶ月から1年以上かかることもある)。
- コストが高い。(保険証を使用した治療ができませんので自費になります)
- 骨の状態によっては治療が適さない場合がある。
4. ケアとメンテナンス
インプラントは人工物ですので、定期的な歯科検診や適切な口腔ケアが必要です。インプラント周囲炎と呼ばれる炎症が起こると、インプラントが失敗するリスクがあるため、日々の歯磨きやフロスの使用が重要です。
5. 適応と禁忌
インプラント治療は、基本的には成人であれば可能ですが、以下のような条件があると治療が難しくなることがあります:
- 顎骨が十分に成長していない若年者。
- 重度の糖尿病や免疫疾患がある人。
- 喫煙者(成功率が低下する可能性がある)。
インプラントは、失った歯を補うための優れた選択肢ですが、個々の状況に応じた慎重な判断が必要です。
信頼できる歯科医と相談し、自分に最適な治療法を選ぶことが大切です。